ごあいさつ

 ここ数年間、障害者に対する社会の接し方が急速に変わって来ました。障害者用トイレの新設や駅・道路における誘導タイルの設置など、障害者に優しい街造りが進んでいます。しかしよく見ると、これらの施策は主として身体障害者に向けられたもので、知的障害者はこの間、取り残された形になっています。知的障害者に対する社会的偏見も未だ根強く残っています。
 私達、松の花基金はこうした恵まれない知的障害者の方々に焦点を合わせ、ささやかなご支援をさせて頂く社会福祉法人です。
 みなさんは松の花をご覧になった事がおありですか。小さくて目立たない地味な花が沢山ついています。私達はこの松の花の様に、小さな善意を沢山集めてそれをまとめ、知的障害者の方々にお届けする活動を30年近く続けて来ました。1年当りの金額は僅かですが、創設以来のご支援額合計は1億円以上に上ります。
 どうか、どれ程小さい金額でも結構ですから、皆様のお気持ちをお寄せ下さい。
 一方、助成を希望される方(主として知的障害者施設)はご遠慮なく御申出下さい。
 何分にも小さな基金ですし、働く者は全員ボランテイアなので、大した事は出来ませんが、私達は自分たちの出来る事を精一杯続けていく所存です。皆様の暖かいご支援を切にお願い申し上げます。
2013年2月 長坂 健二郎